2021年秋の国際サスティナブルEXPOにて、生分解ポリエステルを使用した”コンセプトプロトモデル” SCRUB CONCEPT + COMPOSTABLE (スクラブコンセプト+コンポスタブル)を発表いたしました。
SCRUB CONCEPT + COMPOSTABLEとは。
丈夫(耐久性がある)であり、かつ、ポリエステルという化繊でも堆肥分解できる(自然に対応できる)新しい技術による特性を持つ。
という事です。
ユニフォームにおける”スクラブ”とは、布帛(織物)で作られたTシャツ状のアイテムです。通常のTシャツはニット(編み物)で作られています。
布帛(織物)で作るメリットは、やはり「丈夫さ」です。語源である”スクラブ”=「ゴシゴシこすり洗い」する。からこそ、このアイテムが誕生しました。
当然現代では洗濯板を使って手で”ゴシゴシ”洗う事は有りませんが、これら仕事で着用する衣類の多くは大きな業務用洗濯乾燥機に入れられ”ゴシゴシ”洗うかのように洗濯されます。衣類にとっては最も過酷な環境下です。
90年代初頭、アメリカのTVドラマでは司法解剖現場などでよく着用シーンを見かけたのですが、その後徐々に医療現場での着用が増えていき、メディカルスタッフ以外に、病院内の受付から掃除現場などでもこのアイテムの着用シーンが増えていきます。
又、チーム医療という考えが浸透し、各チームごとに色分けされ、その後、形・素材・柄など作業現場に沿ってバリエーションも増え、「ゴシゴシこすり洗い」という目的とは違う側面がデザインの主流となり、現在の「スクラブ」という医療用ユニフォームアイテムが確立され、ドクターコートと並び「白衣」の代表格となっています。
日本の医療現場、またTVドラマなどでもすっかりおなじみですね。
とは言え・・・
概念(コンセプト)だけ抜き出すと「スクラブ」の本来の目的は汚れる事前提、クリーニングもメンテナンスも簡単な”作業着”という事。
今回この「スクラブ」用に開発した生地、生分解性ポリ 30:70ポプリン(コンポスタブル対応)を使いスクラブ以外のワークウエアーでの活用をシリーズ化しています。
ゴールドラッシュに沸く19世紀のアメリカ。鉱山で働く作業員のために、南フランス「ニーム地方」発祥のキャンバス生地「デニム」を用いて作られた”ジーンズ”というワークパンツ。生い立ちも背景も違いますが、これら必然的に生まれ、ファッションから日常生活にまで定着していくワークウエアーは存在します。
何が出来るか?どこまで広がるのか?自分たちも楽しみです。
素材
「30:70 ポプリン」(コットン:生分解性ポリエステル)
ソリッド感があり、皺になりにくく、軽量。撥水性も高く、耐久性と速乾性にとても優れていますので、毎日でもご使用可能です。
またコットンを30%使用する事で、しっかり感ありながら肌触りも悪くなく帯電も防ぐスマートでインテリジェンスな素材です。